・・・・・・っだぁー!!
あっつい!!
保健室まであと少しのところで、歩き始める私。
もう無理。
恋も暑さには勝てません。
走れません。
やっと、突き当たりまで到着する。
ここを左に曲がれば・・・
「・・・・・・〜っ!優斗っ!」
「いやいや。
それはこっちの台詞。」
突き当たりまで出られずに、立ち止まったまま。
ゾクリと冷や汗が流れる。
「結衣。」
なんでだろう。
なんでこんなに。
タイミングが悪いの?
「なーに?」
「バラ。忘れんなよ。」
「あ!いっけない。
ありがとーっ。」
気づいた時には突き当たりに出ていた。
優斗の手には、
バラ。
それをあの子が嬉しそうに受けとる。
あー。
バカだなー、私。
見える所に立ったら駄目じゃん。
本当の、
タイムオーバーだ。
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