「ゆに。はやくしてよ。」

面倒くさそうに沙奈が言う。

「ゴメン・・・。」

それにつづいて私も謝る。

私、大野ゆには、親友、沙奈に最近

不満を抱いている。

でも、離れるわけではない。

沙奈とは中学からずっと一緒だし…。

沙奈意外と仲良くしてる子いないし…。

「ゆに!?自由時間だってば。あ!私彼氏とまわるから」

えっ!?

「えっ!?ちょ。沙奈!」

「ごめん。あっ!!彼氏だ!!いくねぇー♪」

そう、前までは当たり前に見せた顔に

さっきの無表情からは<コロッ>っと

かわり、笑顔で彼氏のところへ行ってしまった。