Chocolate・Kiss



気づけば、愛空はもう
隣には居なかった―――・・・
結局、夢見てたのか。
ちぇっ。
つまんねぇの。
寂しくなるじゃんか・・・。

確かに お前と愛し合った
実感は・・・感覚は・・・
ココにあるのに。

俺の欲しかった“温もり”
だけを残して―――・・・

お前のクチビル。
スウィートなスウィートな
ちょっぴりビターな
ほろ苦いkiss。
あの時と、変わってなかった。

スウィートなスウィート。


お前は どこかに消えたけど
一瞬の嵐のような
出来事だったけど 愛空。
お前は、俺を愛してたの?



床に 落ちてた―――・・・
かじりついた跡のある
板のビターチョコ。

お前が忘れてったんだな。
俺が食っとくからよ。
ちょうど肝臓のグリコーゲン
不足で甘いもん
欲しかったからな。