「浩輔~。古部さんなんて、ほっといて行きましょう!!」 取り巻きの女子が私をにらむ。 「ちょっと、伝えたいことがあるんだ」 そっと耳元で言う彼。 「きみって、雨みたいで月みたいなきれいな女性だよね」 もしかして― こいつは・・・ 私の名を。 「ふと、古部さんの名前を見て思ったんだ」 ニコニコと話す。