「なぁ……汐莉?」
――夜
僕の家族はみんな帰ってしまい、病室には汐莉だけだった。
「汐莉?」
汐莉はスースー、と寝息を立てて眠っていた。
可愛い……
寝顔も可愛くて思わず、
手を握ってしまった。
「……………ん…」
起こした?!
汐莉はまだ眠っている。
少し安心。
なあ…汐莉?
俺……もう我慢できねえよ…
汐莉が好きっていう気持ちが
どんどん溜まって溢れ出すんだ…
伝えたら……
汐莉、受け止めてくれるか?
同じ気持ちでいてくれるか?
その時………
「たけ…る………好き」
汐莉が言った。
「そんな可愛い顔で言うなよ……?」
………キス…したくなる。
気付けば僕は汐莉に
キスしていた…………
.



