「野原は昼寝するとこなの!」

そう言ってもう一度、芝生に寝転ぶ。
太陽の光をたくさん浴びて芝生が温かくなっている。






「もぉ……仕方ないなあ」

汐莉も僕の隣に寝転ぶ。



「空…綺麗だね」


汐莉がポツリと呟く。
瞳を開けて、空を見る。


真っ直ぐに青い空。
雲なんかは、空の端っこに少しだけあって…


絵に描いたように綺麗だった。




「…だな。なぁ、汐莉…」



…―返事がない。



不思議に思って、ふと隣に目をやると、汐莉が気持ち良さそうに眠っていた。



「……んだよ」


自分だって寝てんだろ…


だけど僕は汐莉の寝顔が可愛くて仕方がなかった。





可愛すぎだろ……

幼いながらに僕は、汐莉が大好きだった。



そして……
汐莉の頬に、軽くキスをあげた。








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