「…健…!!
起きてよぅ…!!」


顔に緑の葉が当たる。

―痛い……。



葉が顔に当たる痛みとダブルで、誰かに体を揺さぶられる痛みが僕を襲う。




目を静かに開ける。


すると目の前には、幼なじみの汐莉がちょこんと座っていた。




「あっ、健起きたあ」

無邪気な笑顔で笑う汐莉。


その度、僕の小さな心はドキンと小さく波を打つ。




「ねーえ、健?遊ぼうよぉ!昼寝してた分遊ぼっ!」



僕の手をぐいと引っ張って起き上がらせる。





いやいや起き上がる僕。


「…何すんだよ、汐莉?」


嫌みったらしく睨んで言う。





桜井 健 <サクライ タケル>

小1




「せっかく野原に来たんだから何かしようよー…

汐莉、つまんない…」



神崎 汐莉 <カンザキ シオリ>

小1



僕の幼なじみ。
そして初恋の相手。