「……あんま無理すんなよ?心配しすぎて俺がやばい」
「ありがとう」
こうやって笑い合う瞬間だって、昔の恋人時代の面影は消えていて、もうすでに親の顔。
時間の流れは早い。
だからこそ大切にしたいと思うんだ。
「…やっぱり汐莉二世だー!」
「…?!」
突然叫んで、日向に飛びつく健に日向は驚いて怯え、泣き顔に…。
「ちょっと健!!」
「なんだよ…」
「なんだよ、じゃなくて日向怯えてる!」
無理矢理、健から日向を取り上げてあやす。
全く……世話がやけるなあ。
なんて思うけど、しゅんと落ち込む健も可愛いなんて考えちゃう。
そんなあたしが一番、親バカ?
それでもいいんだけど。
「だって……」
「だって?」
「…可愛すぎるんだもん」
「何それ、あたしは?」
冗談のつもりで聞いたつもりだったのに、健は真剣な顔であたしを見つめた。
「…やっぱり汐莉の方がいい」
って呟いた。
……のもつかの間、あたしにも飛びついてきて…
「汐莉、早く二人目ーっ!!」
「は?変態ッ!!」
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