ひまわり





朝日ヶ丘高校バスケ部は男子も女子も
どちらも順調に勝ち進み、全市トップ通過。

全県にはシード校として出場する。









「……以上です。
バスケ部主将、桜井健」

「同じくバスケ部主将、井上愛海(アミ)」


パチパチパチ……










この前の週末に行った、全市大会の結果を
朝礼の中、全校生徒に伝えた。

その発表役はもちろん部長の健と愛海。




健、カッコ良いなあ~
なんて思っていたら、横から小突かれた。



「ちょっと……」

小突いてきた方を見ると、里実が笑っていた。




出た………

あ、おばけがじゃないよ?




里実のある意味、不気味な笑顔が、ね。
怖いんだよな~……この笑顔。







「あとで話そ^^」

「うっ……うん」





え?え?
あたし、里実に何かしたっけ……?

満面の笑みを浮かべる里実に、あたしはただひきつり笑顔。




怖いよ、怖いです。

里実の意味ありげの笑顔が……。







ああー……!!
校長先生、いや神様。

ありがたいお話をもっと続けてください。

今日はちゃんと聞きますから……。




朝礼台の上で、今にも寝てしまいそうな声で話す校長先生に願う。



ちょっと髪の毛が亡くなりはじめた……

あ、ごめん。
“無くなりはじめた”に訂正しといて。




あたし達が入学した頃は、フサフサの白髪で
結構好きだったんだけどなぁ……。

可哀相に……あたしの髪の毛あげよっか?


って、ロン毛の校長想像したら気持ち悪くなるね。




あーあ、気持ち悪い……





楽しいことを考えようにも、笑顔がひきつる。

里実……
あなたの笑顔は素晴らしいと思うよ。




チラリと里実を見ると、あの不気味な笑顔であたしを見ていた。








お~……怖っ……!