ひまわり




ああ、やべー。

まじ好き





マネージャーの汐莉も好き



汐莉がマネージャーで良かったって思う時はたくさんある。

けどさ、けどさ?
他の男と話したりするのが本当に耐えられない。



汐莉にその気がなくても、あの笑顔見たら男なら一発だからな。


ニコッ

ドギューン
バタッ




おお、恐ろしい
考えただけで恐ろしい……





だからって“ソクバク”出来るほど俺、亭主関白似合わないし

俺の都合で縛り付けんのはもっと嫌だ。




もう、どうすればいいんだよっ








……ん?
マネージャー?


あれ、バスケ…





そうだった………
僕らバスケ部は一ヶ月後に高体連を控えているのであった。

今年こそは、全国制覇。



そう何回、部員全員で呪文のように唱えてきたことだろう……

あ、“呪文のように”ってとこ大事ね。
線引いといて。


なんつって。
……って!!ふざけてる場合じゃなくってぇ!!



今年こそは、汐莉に全国制覇の証の優勝カップを渡したい。

そして部員全員で月バスの表紙に………







「…ん………ん」

「……ごめ…汐莉?」




汐莉が小さく寝言を呟いてぽけーっとした顔で僕を見つめた後、再び眠りについた。







ひとまず、ため息

フー……




まずは、順々に勝ち上がればいいんだ

頭で試合のイメージトレーニングをする。





何度、この情景を思い描いたのか。




小さい頃から、高体連の全国の決勝戦を思い描いていた。

憧れだった、夢だった。



叶わないと思っていた夢がもう少しで届きそうなくらいまでになっていた。

ここまで来たなら、あとは自分を信じて
仲間を信じて戦うことだけ。



一試合一試合、大切に何かを学びながら進んでいこう。


待ってろよ、全国……!!