「……え?」
「だから~…汐莉は絶対死なないっ!!」
里実が涙を流しながら言った言葉は
説得力があって、
あたかかった……。
「里実…ありがとう」
里実の言葉を聞くまでは…
正直、話したことを後悔していた。
里実も他の人と同じようにあたしから離れていくんじゃないかって
心のどこかで思ってた。
でも、里実の言葉を聞いてやっぱり里実の瞳は嘘をつかないって
改めて思った。
里実を信じて良かった……
そうだ……信じてなかったのはあたしのほうだ…
里実はいつもあたしを信じてくれて
背中を押してくれた。
「汐莉……そのことさ、健には言ったの?」
里実の言葉に首を横に振った。
言えるわけないもん…
自分自身でさえもまだ疑ってるくらいだもん
「……言わないの?」
「………」
“言わない”んじゃなくて“言えない”の。
「……でもいつかは言わなくちゃいけない日がくるんだよ?
それなら早いほうがいいよ」
でも、まだ覚悟も何もできてないよ……あたし。
「大丈夫。
あれ、健のことそんなやつだと思ってるの?」
「………違う」
「なら大丈夫だよ」
そう言って里実はニコッと笑って見せた。
里実の全ては、本当に嘘がなくてすごいと思った。
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