「ありがとな、健
やっぱ俺……花帆のこと諦められねーや」
将生の言葉を聞いて少しホッとした自分がいた。
なんでこんなに不安なんだろう…？
将生は大切な仲間だから？
いや、違う。
少し……
ほんの少しだけ。
将生が僕と重なったような気がした。
お互い、一人の女の子を必死に愛してる。
今も昔も、変わらずずっと。
だから、自分と同じような境遇にいる人を見ると
助けずにはいられなくなる。
将生の笑顔を見たら、将生を救えたような気がして嬉しくなった。
「よっし!!部活行くかーっ」
「おう!」
そう言って僕と将生は互いの手をパチンと合わせた
.
