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僕は、部屋でぼんやりとしていた。
特に何かをするわけでもなく、ただぼんやりとしていた。


すると、携帯が鳴った。






『着信 脩大』

横坂 脩大 ヨコサカ シュウタ


僕の友達の1人。







「…もしもし?」

『―あ、健?俺だけど…』

「知ってる。どうした?」

『―あはは…そいでさ~お前、進路決まった?』





進路………。
さっきのはただ口走ってしまっただけ。

でも………

汐莉と同じ高校に行くと決めた僕は




「俺は……決まったよ」


と言った。




『―…早ぇーな…どこに行く?』


そりゃ………

「朝日ヶ丘高校だろ」


僕はきっぱりと言い切った。

もう僕に迷いはない。





汐莉と同じ高校に行くんだ。僕の決意は堅い。



『―朝日ヶ丘ね~…おまえ頭いいから行けんじゃね?』

「だといいな?脩大はどうすんの?」

『―俺かあ~……おまえと同じとこ行きたかったけど、朝日ヶ丘はさすがに無理だな…
んで、迷ってるとこ』




「……一緒に目指そうぜ?」


僕は決めた。

脩大と…汐莉と…一緒に、朝日ヶ丘高校に行くことを。



『―俺は無理だろ~…でも可菜も行くって言ってるし…目指してみっかなあ…?』



神藤 可菜 シンドウ カナ

脩大の大切な彼女。


可菜ちゃんも行くのか…。汐莉も喜ぶだろうな……





「なら話は早いなっ!朝日ヶ丘高校、みんなで目指そうぜ!」

『―おぅ』



僕らはみんなで朝日ヶ丘高校を目指すことに決めた。