静かな帰り道 誰もいない道
まだ少し肌寒くて
後ろ振り向いても誰もいない
無音の中を ポツンとポツリ。
風がやわらかく頬を撫でて
雲の隙間からお日様こんにちは
あたたかいお日様が
後ろからボクを照らしたんだ
野草は揺れて 遠い向こうから
雲は ゆっくり流れてくる
少し早めの春の予感がした
空に浮かぶ飛行機が あの日を
思い出させる
駆け上がった 急な上り坂
飛行機には届かないけど
ボクもこのまま離陸したいよ
いつも見かける小さなわんこ
ただジーッとボクを見ている
大きな欠伸1つして丸く眠る
スズメ達は飛び立って消えた
坂道の途中で出会った野の花
どんな天気の中でだって
大地踏みしめて 耐えていた
どんな寒い霜にだって
負けずにいるのだろう・・・
どんな冷たい雨だって
目を瞑り必死で耐えてきたの?
我慢してきたの?
ボクよりずっと強かった
すれ違った椿の花 あなたも
美しく綺麗よ 御立派ね
完璧に咲いて笑っていた
ちょっと遠くに目にした
梅の花?桃の花?
そんな感じの花は これからの
季節を楽しみにはしゃいでいる
かのように見えた
やっと待ち続けてた春が来るよ
見上げた空はいつの間に曇天
何かモヤモヤ悩んでるの?
いっそのこと泣いちゃえ
それが一番スッキリだよ
ボク 雨具、何も持ってない
だけど濡れたって気にしない
ビショ濡れでも大丈夫
ボクは濡れたっていいから
辛かったら泣くがいいさ

日頃みんなを見守ってるから
ちょっと疲れたんでしょ?

明日には笑った顔 見せて

また明日 ココ通るから。

後少しの坂を 駆け上がった

『ただいま。』