「じゃっ、鍵取りに行って来るから!」

「うん!わかったぁ―」


はぁぁ―。別に怒ってるつもりないんだけどなぁ。

タッタッタ。

「あっ。早かったね!」

「まぁ~なッ!!」

満面の笑みでそうこたえる奏に、私は『やっぱり奏が好きなんだ』と、確信した。