少し、驚いた。 隠し扉の向こうは、コンクリート貼りの粗末な造りの部屋になっていて、薄汚れ室内にはまるで牢獄のような空間が広がっている。 その部屋の中心で、両膝をついて俺のことをじっと見ているのは、まだあどけなさを残した少女。 長く緩い金色の髪に大きな桃色の瞳、また、白すぎる肌が印象的だった。 そして、何より俺が目を奪われたのは―… 少女の背中にある、埃まみれの 白い羽根。 不自然な程、小さな翼。