中々選ぼうとしないララを見て、カインはため息をつきどこかへと行ってしまった。

その様子を寂しく傍観する。






カインが向かったのは、ひとりの女性店員の下だった。

二十歳くらいで、可愛らしい服を纏っている。

店員はカインに気付き、「どうなさいました?」と営業スマイルで対応した。


「あの子に似合う服を上下、十点程身繕ってくれ。ああ、あと靴も」

「じゅ、十点ですか?」

「ああ。頼む」

「っ、かしこまりました」

その数の多さに驚く店員だが、カインの冷たくとも美しいその顔に見惚れ、あわてて了承した。