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それから数日後。


カインはララを連れて街へと出掛けていた。

近代文明と、自然の文明とを両方合わせ持つその街は世界でも有数の巨大都市だ。


しかし、相変わらず空は暗く、雫を地に降らせている。


そんな都市の街中をララの手をひいて歩く。



今彼女の着ている服はカインの物で、小柄な彼女にはひどく不釣り合いだった。













「いらっしゃいませー」

爽やかな女性の定員の声が二人を出迎える。

最初に入ったのは、女性向けのファッション店。

きらびやかなその店内に、ララは戸惑いカインの後ろに隠れていた。

そんなことは気にせず、カインは言った。

「適当にいくつか選んでこい」

「……でも」

適当にと言われても、困る。

初めてきた服屋で目にしたこともないものばかりが並んでいる。

それに、支払いはカインなのだから何となく気がひけた。