ここは、どこ? 暗い暗い部屋の中に、わたしはいた。 足は枷と鎖で繋がれ、身体中が鈍い痛みを覚えていた。 キィ… 『!』 誰か、来た。 わたしの、すぐ傍まで。 『だれ…?』 暗闇に向かって恐る恐る言うけど、返事は返ってこない。 それでも、確かに感じる何かの気配。 それが何だか知りたくてわたしは目を凝らし、耳をすました。 パッと、急に暗闇の世界に明かりがついた。 その瞬間わたしの目に入ったのは 『あ、ああ…』 血の色をした髪を持つ あの男。 わたしから空を奪った、紅い悪魔。