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ー…ビー


まだ起きないララをそのままにして、顔を洗っていた時、来訪者を知らせる機械音が部屋に響いた。




「………」

誰だ?

俺の所に来るなんて…。

全く心当たりがない。



そう思いつつ、顔をタオルで拭きながらドアまで行きその扉を開けた。



ドアが開いてまず目に入ったのは、オレンジ色の…

「よっ、レイン。おはよ」

「………」

「あ、ちょっと驚いた?表情が固まってるよ」


「…何の用だ…メリッサ」


そこにいたのは、昨日のスーツ服とは違い彼らしいセンスのある私服を身に纏っている青年…メリッサだった。


彼はまるで友人の家にでも訪ねてきたかのように、笑顔でそこに立っている。


「今日、休みだろ?俺もなんだ。入ってもいい?」

「どこに」

「いや、どこにって中に」


俺が了承するより早く、メリッサは半ば強引に部屋の中に入ってきた。