あの頃と少し違う青い空。 あの頃と少し違う暖かい風。 そして、目の前にいるあたしの大好きな先輩。 「…和明」 「何?光莉」 野球にもギターにも向けない、あたしへの笑顔。 (ずっと、これを追いかけてたのかも) そう認めると、照れ臭くて、でもすごくいい気分になった。 「今度ギターあるとき、何か弾いて」 もちろん、と和明は微笑む。