このあたしの後ろのオリジナル・ジンは、あたしのジンみたいにいつもの冷静な表情を一ミリも動かさずに、ニシカワさんを睨んでいるんだろうけど、あたしにはそれは見えないし、

なんたって、ジンがこのままあたしにボールペン突き刺すなんてビジョンが浮かばない。

あたしの周りだけ時が止まってしまったかのように、誰も動かないし、言葉も発せられない。


このまま、時が止まったままだとあたしも疲れるから、動かしてみる事にした。