その瞬間、目線が逸らせなくてーー………





でも、石山先生は




「この辺りね、昔、出るっていう噂が……」




とか、





「今日行く所も、すごく夜景綺麗なんだけど、他にもスッゴく綺麗な所があるんだよ。
またの機会に行こうね」





とか、とにかくいろんな話をして少しでも、空気を私の緊張を和ませようとしてくれて………





その気持ちが嬉しくて、気づけば、いつしか私のドキドキも和らいでいたんだ。




そうこうしている間に、






「もうすぐ着くから。
今夜は霞んでるかもしれないけど、それでも綺麗なハズだよ。
ほら、麻夜……、見てごらん!」






気づけば、小高い山の中腹まで来ていて、そこからは街の景色が一望出来てーー…………






スッゴく、本当に綺麗な夜景が見渡せたんだーー………