そんな私の胸の内を必死に隠したくても、車内は密室……石山先生とふたりっきりーー………




さっきから私の胸の鼓動は煩いくらいで、石山先生にバレるんじゃないかと思うと、さらに鼓動は加速してくばかり……





緊張しているのがバレないように、私の手はぎゅっと、シートベルトを握りしめたまま、石山先生の顔を恥ずかしくて見れなくて……





石山先生が、せっかくいろんな話をしてくれているのも、上の空だったんだ………





急に、






「麻夜の事、この辺りで置いてきぼりにしよっかな?だと、麻夜、帰れなくなるかもね…」





石山先生の方を見て、とっさに、






「ヤダよ、先生…こんな所で置いてきぼりにされたら帰れなくなるよ……(ToT)」





って、必死に言うと、





「やっと麻夜、さっきみたいに元気になったね。
ずっと話してくれないし、こっち見てくれないから」



なんて、優しく微笑んでる石山先生と……目線があったんだ。