「しょうがないな」


そう言って、美結を俺に渡す美和。


美結を産んでも、子供っぽい。


ちょっとからかってみたくなった。


「なー美和」


「なに?」


「もし俺が、居なくなったらどうする?」


「えっ」


一瞬驚いた顔をした。


「龍矢、どっか行くの?」


そう言って、下を向いてしまった。


「ばーか。冗談だよ」


「冗談でも、言わないでよ」


「泣くなよ」


「泣いてない!」