好きだから、別れよう。




それから私達は、学校に着くまで、『作戦』を考えた。

決まった『作戦』は、


『私が女性専用車両ではなく彼の乗る車両に乗り、

彼にぶつかり、謝りながらハンカチを落とす。』


…というもの。


なんだか、超ベタな気がしたけど、それ以外に浮かばなかった…。


決行日は明日。


私は、その日の授業はなんにも耳に入らず、

彼にぶつかったときに言う、

『あっ…すみません!』

を、ひたすら頭の中で練習していた。






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