「あ、あのね、マサキさん…今日、親友とマックで話しててね」



風の音と、うんうん、というマサキさんの優しい声が、同時に左耳に響く。



「それで…親友と親友の彼氏さんと、私とマサキさんの4人でダブルデートしようってなってね。

デートって言っても、顔合わせるの初めてだから、とりあえずファミレスでご飯しよっかって言ってるんだけど…」



「うんうん、いいよ。いつかなぁ？仕事が休みの日だといいんだけどなぁ」



マサキさんはスケジュールを見ているのか、ケータイのピコピコという機械音が聞こえた。



「来週の土曜なんだけど、どうかな？」



「土曜…か。金曜までに仕事進めちゃえば、なんとかなるかも！

やー、楽しみだなぁ。アヤの親友、どんな子だろ？」



……私ではなく、リカコに会うのが楽しみって言われて、



なんだかちょっと寂しくなる。







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