好きだから、別れよう。




………!?



私の腰のあたりに、なんとなく感じる、違和感。

その違和感が、誰かの手だと気付いたのは、

腰からお尻に移動してきたときだった。




え…?

やだ…

まさか…痴漢?

…どうしよう…。

やだ…

気持ち悪いよ………。



満員電車の中、態勢を変えることも、鞄を抱える手を動かすことすらできない。

それなのに、私のお尻に触れた手だけは、巧みに動く。




やだ…

やだ…

気持ち悪い…

やだ…

やだよぅ…

誰か…

誰か助けて…!!











「…どうしました?」





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