「・・・・・・・・はぁ。」
なんで『付き合ってみようか?』っぽいことを
あのときに言ってしまったんだろう?
休憩時間があるごとに樹ちゃんは
あたしの教室に来た。



「ちーくーん!!!!」
そして今回も来た。

「あ!!!かずは・・・悪いけどちょっと来て」
「は?」
一葉の腕を掴んで、逃げるようにして
その場を去った。
早くしないと来るからね・・・・樹ちゃん。



「・・・・・・・・何処まで行くんだ?」
「もう来ないと思う?」
勢い余って体育館近くまで走った。

「誰が来るんだよ」
「・・・・・・・樹ちゃん。」

そういった途端、一葉の大きい目が
更に大きくなった。

「嫌なのかよ?」
「うん。」
即答ですみません。
だって嫌なものは嫌なんだよね。
そんなにくっつかれても邪魔だし・・・・
一葉くらいが丁度いい。






そうだ。






「あのさぁ一葉・・・・・」
「あ~?」
目の前に居る一葉に更に近づく。