思っても一葉には届かないわけで。 優しく微笑んだ。 「あのさ、渡すものがあるんだよ」 口を開いたのは私のほう 玄関前にさっき置いてあったもの、もとい 袋を渡した。 「これは?」 あ、開けようとしてる。 「私の前で開けたらだめだよ」 なにか企んでるのか、みたいな目で見ないでよ。 「プレゼント。」 「…ありがとう」 一葉は包みをバッグにいれた。 「…そういえば」