少し経ってシュリ達は、 城の一階の隅にある客間へと、案内された。
必要以上に華美でも豪奢でも無く、しかし、客間としては落ち着いた感じがして、泊まり客をくつろがせる、雰囲気のある部屋だ。
ベランダにあたる場所は、テラスになっており、直接、庭の立派な花園に出られる造りになっていた。
その客間のソファーで、ロイが腹を見せて寝そべっている。
テラスから差し込む太陽は、幾分か傾き赤みがかったオレンジ色の光を部屋中に差し込ませていた。
「シュリ。契約、通り越して、本気でちゅーしただろ」
ロイのからかう色の濃い口調にも、何の感情も見せず、シュリは平然と、
「うるさい」
と、ロイを一蹴した。
それでもロイはめげる事無く尾をクルンと一周させると
「まっ!! おいらには、ぜ〜んぜん関係無いけどね〜」
と、うそぶいた。
そんなロイの横に腰掛けていたシュリが、目を細めてテラスを仰ぎ見る。
静かな夕暮れ時のこの時間は『嵐の前の静けさ』の様で、落ち着かない。
腹を見せていたロイが、ゴロンと横向きに体勢を変えてシュリを見た。
「イシスちゃんのDNA採取出来たの?」
「勿論。抜かりは無い」
ロイの問い掛けに、シュリは唇の端を、僅かに吊り上げて笑う。
ロイもニャハニャハと嬉しそうにはしゃぐ。
「よーっし!! 久しぶりに暴れられるね」
左右にゴロンゴロンと転がって、ロイは明日からの冒険に思いを馳せる。
必要以上に華美でも豪奢でも無く、しかし、客間としては落ち着いた感じがして、泊まり客をくつろがせる、雰囲気のある部屋だ。
ベランダにあたる場所は、テラスになっており、直接、庭の立派な花園に出られる造りになっていた。
その客間のソファーで、ロイが腹を見せて寝そべっている。
テラスから差し込む太陽は、幾分か傾き赤みがかったオレンジ色の光を部屋中に差し込ませていた。
「シュリ。契約、通り越して、本気でちゅーしただろ」
ロイのからかう色の濃い口調にも、何の感情も見せず、シュリは平然と、
「うるさい」
と、ロイを一蹴した。
それでもロイはめげる事無く尾をクルンと一周させると
「まっ!! おいらには、ぜ〜んぜん関係無いけどね〜」
と、うそぶいた。
そんなロイの横に腰掛けていたシュリが、目を細めてテラスを仰ぎ見る。
静かな夕暮れ時のこの時間は『嵐の前の静けさ』の様で、落ち着かない。
腹を見せていたロイが、ゴロンと横向きに体勢を変えてシュリを見た。
「イシスちゃんのDNA採取出来たの?」
「勿論。抜かりは無い」
ロイの問い掛けに、シュリは唇の端を、僅かに吊り上げて笑う。
ロイもニャハニャハと嬉しそうにはしゃぐ。
「よーっし!! 久しぶりに暴れられるね」
左右にゴロンゴロンと転がって、ロイは明日からの冒険に思いを馳せる。

