帰りの電車の中で、ふと昨日のことを思い出し、1人で顔が火照った。

なんだか昨日は、恥ずかしいことしすぎた…。


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九条さん…キーホルダー喜んでくれるかな?

そう思いながら、家に向かって歩く。


「ただいま。」

シーンと静まり返る家の中。あたしは、自分の部屋に入り、ベッドに横になった。


今日もまた一人か…ふとそんなことを考える。

ママとはいつもいつもこうしてすれ違いだ。



「仕事とあたしどっちが大事?」


誰もいない部屋の中でボソッとつぶやいた。


パパが側にいないから…ママが働かなくてはいけないことは分かってる。

でも…たまには一緒にいてくれたっていいじゃない。


自然と頬を伝う涙にバカらしくなって、考えるのを止めた。