「ま、怒んなって。 あぁ、そうだ…涼子にプレゼントあるんだよ。」 「え?」 九条さんはいきなりベッドから出て、小さな箱を持って戻ってきた。 あたしが起きあがると、その箱を差し出した。 「…これで機嫌直してよ。」 箱を開けると、赤い小さなハートのネックレスが入っていた。 「うわぁ…かわいい! ありがとうございます!大事にします。」 「よかった。」 安堵の笑みを浮かべる九条さんの姿を見て、幸せだなぁって思った。