「箱の中よく見てみ?」 「え?」 箱の中をよく見ると、鍵が入っていた。 「これって…。」 「そう…ここの合い鍵。いつでも来ていいから。」 えーっ! 九条さんの部屋の鍵だって…どうしよう。 なんか彼女っぽい。 …あ、いやぽいとかじゃなくて、もう彼女か。 「だったら、また料理作りに来れますね。」 「本当?…俺、涼子の料理また食いたかったんだ。」 九条さんは本当に嬉しそうに笑っていた。 …よかった。