モノクロ


「そうですか?」

確かにいつもより気合い入れちゃったけど。



「いや…、すげ~可愛いよ。」

「きゃっ。」

九条さんは、あたしを抱き寄せて言った。


ちょ…こんな住宅街の家の目の前で、誰かに見られたら恥ずかしいよぉ。



「く、九条さん!
こんなとこでやめてくださいよぉ。」


「ごめん、ごめん。じゃ行こうか?」


そう言ってあたしを離すと、あたし達は車に乗り込んだ。