「あのね…涼子?
ママさ…。」

「分かってる。明日夜勤なんでしょ?気にしなくていいよ…。」


ママの言いたいことなんて、あたしにはお見通しだ。
ママはいつも決まって同じ顔をするんだから。




「本当にごめん…五十嵐さんにお願いされてね。」


五十嵐さんはママと同じ病棟で、幼稚園生のお子さんがいるんだっけ…。




「せっかくのクリスマスなんだし…優衣ちゃん達と出かけて来たら?
…泊まってきてもいいし。」

「ん…分かった。」


あたしは適当に答えると、食べ終えた食器を洗い、部屋に戻った。