「家どの辺?」
「えっと…緑ヶ丘の駅の近くです。」
「ん…分かった。」
この「ん」って返事好き。
なんだか今はすごく九条さんが愛おしい。
一緒にいると九条さんへの好きが増えていく。
運転してる九条さん…かっこいいな。
あたしは、無意識に九条さんの横顔を見つめていた。
「どした?」
九条さんは、信号で止まると、こっちを見つめて聞いてきた。
「いえ…なんでもないです。」
「ん…ならいいけど。」
あたしは顔が熱くて、窓の外に目を移した。
窓の外の夜景がすごくきれいだった。
は…恥ずかし。あたし何してんだろ。

