モノクロ


いつの間にか、車はどこかの駐車場に止められていた。




「…涼子。」

優しく頭を撫でる九条さんに、ますます涙がこぼれる。




「…ごめんな。」

「へ?」


なんで九条さんが謝るの?
悪いのは全部あたしなのに。




「涼子が辛かったとき…一番側にいてあげられなかった。
ごめん…本当にごめんな。」



…九条さん。

もう謝らないで…あたし今抱きしめてくれているだけで、すごく安心出来てる。