投げ捨てたバッグの中から、婚姻届が出ていた。

あたしは起き上がり紙を拾うと、震える手で自分の名前を書いた。


まだ、提出してないけど、形だけの夫婦になった。




これから始まる、長い長い…婚約期間。

いや、あたしたちの約束期間。


この約束が果たされるのは、何年後かは分からない。


でも…あたしは待っていようと思う。