worlds of last generationシリーズ 第一部

嫌い?
私が静夜を…
だから怖いって思ったの?

そう自分に問掛けてみても、答えは一つしか出てこなくて――
「…違うよ」
「え?」
「違う、私は静夜の事嫌ってなんかいないよ」
そう真っ直ぐに静夜を見つめて言えば、酷く驚いた顔をする。
「小さい頃一緒にいてくれて凄く安心した。今だってこうやって気を使ってくれるし、感謝してる。でも…」
その先を言っても良いのだろうかと、私は少し躊躇ってしまい言葉につまる。

「でも?」
そんな私の心を知ってか知らずか、彼は言葉を促す。
「ゆぅちゃん、言ってくれなきゃ分かんないよ?」
それでも中々言おうとしない私に、諭すように言った。
私は彼の顔色を伺う為に視線を向ける。
けれど彼の瞳は先程まで向けられていた冷たいものではなく、何時もの優しいものに戻っていた。
「でも、時々凄く冷たい瞳をするのが怖かったの。」
何時もの彼に戻った事への安堵感と、今までの恐怖感から少しずつ言葉を紡ぐ。

「そんな静夜を見る度に怖くて…何考えてるのか分かんなくて…」
「うん」
「何か知らない人と一緒にいるみたいで怖かったの」

そう…何時か私も、ソノ瞳デ見ツメラレルト思ッタカラ――