正直…
物凄く居心地が悪い。
しかも彩葉は完全に傍観者に徹しているし、仲戸はこういう時に限って教室に居ないし。
となると…――
ふと辺りを見る。
すると、教室の入り口へと静かに向かっている人物を発見する。
「鴫野!!」
消去法の結果弾き出されたその人の名前を呼んだ。
「うっわ…お前最悪!!」
そう言うや否や、逃げ出そうとする鴫野。
だが時既に遅し、険悪ムード丸出しの二人が…ゆっくりとした動きで彼へ振り返る。
「ゆぅちゃん…俺と一緒に居る時に、他の男の名前何て呼んでどうしたの?頼み事があるなら俺に言おうね?」
何時もの甘ったるい声から少しだけ低い声で、微笑みを浮かべて言う。
だがもう既に目は笑っておらず、私ではなく扉付近に佇む鴫野を見ていた。
「こんな奴に頼るくらいなら俺に言え、襲われるぞ」
さっきよりも更に不機嫌な、それでいて物凄く怖い顔をしながら小手川も鴫野を睨む。
こうして、この最悪な空気の中…よく分からない三つ巴の戦いが始まった。
そのお陰で私は二人から解放されたが、鴫野は蛇に睨まれた蛙の如くその場に立ち尽くすだけで、実質的には二人の喧嘩(?)に一人巻き込まれた様なものだ。
物凄く居心地が悪い。
しかも彩葉は完全に傍観者に徹しているし、仲戸はこういう時に限って教室に居ないし。
となると…――
ふと辺りを見る。
すると、教室の入り口へと静かに向かっている人物を発見する。
「鴫野!!」
消去法の結果弾き出されたその人の名前を呼んだ。
「うっわ…お前最悪!!」
そう言うや否や、逃げ出そうとする鴫野。
だが時既に遅し、険悪ムード丸出しの二人が…ゆっくりとした動きで彼へ振り返る。
「ゆぅちゃん…俺と一緒に居る時に、他の男の名前何て呼んでどうしたの?頼み事があるなら俺に言おうね?」
何時もの甘ったるい声から少しだけ低い声で、微笑みを浮かべて言う。
だがもう既に目は笑っておらず、私ではなく扉付近に佇む鴫野を見ていた。
「こんな奴に頼るくらいなら俺に言え、襲われるぞ」
さっきよりも更に不機嫌な、それでいて物凄く怖い顔をしながら小手川も鴫野を睨む。
こうして、この最悪な空気の中…よく分からない三つ巴の戦いが始まった。
そのお陰で私は二人から解放されたが、鴫野は蛇に睨まれた蛙の如くその場に立ち尽くすだけで、実質的には二人の喧嘩(?)に一人巻き込まれた様なものだ。


