僕だって、強くなりたい! イジメられたくなんか、 ないんだ! いくら心で叫んでも、 体が金縛りにあったように、 動けなくなってしまう。 「こりゃー來だな。 派手にやっちゃって。」 桐谷君が苦笑いしながら、 床に倒れてる男に、 デコピンをした。 「桐谷君。 僕強くなりたい。」 消えいりそうな声で言うと、 「明日になって、 まだその気があったら、 北川に来い。」 そう言い残して帰って行った。