「…明日は学校に来いよ」 神崎は立ち上がり車に乗って走って行った。 亜美は小さくなっていく神崎の車を見つめながら暫くそのままでいた。 本当は助けて欲しい 差し延べてくれた先生の手を掴みたい。 そう思っているのに…。 先生を目の前にすると手を振り払ってしまう。 歩み寄ってくれても、自分から遠ざかってしまう。 それはきっと、まだどこかで先生のことを信じきれてないから…。 ごめんなさい。 亜美はぼんやりと空を見上げた。 涙で歪んだ空だった。