「え?」 一瞬、頭がついていかなかった。 別れるなんて嫌だ。 「嫌だよ…私、嫌がらせより別れる方が辛いよ」 泣きながら言う私に仁はうつ向く。 「俺は、夏希が嫌な目に合うのが耐えられない。 俺が守りたいけど 今日みたいに 守れないことの方が多いんじゃないかって思うんだ…本当ごめん。 別れよう」 やだ!やだ! そう泣き叫ぶ私を仁は無理矢理立たせて 家まで手を引っ張って送って行った。