「わー盗み聞き?」


「バカ言うな」


「ほんとにわかんないんだ」


石川は、視線を窓に移した。


「外、暑そうだね」


「夏だからな」


「先生はずるいね」


「なにが?」


「だって、ずっと涼しいところにいれるじゃん」


「それは、この仕事してる特権」


「授業サボっちゃおうかな?」


「ダメ」


「ケチ」


「いくらでも言いなさい」


他愛ない会話が続いてく。