心~保健室の先生と私~

「石川?」


下を向いて歩いていたら、誰かに呼び止められた。


思わず身体をびくつかせてしまった。


「何してんの、こんなところで」


「先生・・・」


それは、いつもの白衣じゃなくてスーツ姿の佐野先生だった。


「子供は寝てる時間だと思うけど?」


「子供扱いしないでください」


石川の顔には、無理に作った笑顔があった。


「ほんとに何してんの?」


「散歩です。晴れたから」


「熱あるのに?」


「熱あるからかな?余計に外行きたくなっちゃった」


「バカなこと言ってないで、帰りなさい」


「怒らないの?」