心~保健室の先生と私~

それに白衣。


サラサラの黒髪。


顔もイケてるってくれば、女子に人気があるのは当然で。


保健室には、よく女子の姿があった。


「とにかく、言わないでくれ」


佐野先生が私に頭を下げた。


先生が私に対して、あまりにも腰が低いから。


ちょっと意地悪したくなった。


「どうしようかな?」


先生に向かって、にっこりほほ笑んだ。


「石川~」


頼む、そう言ってまた私の前で手を合わせた。


「いいですよ。そのかわり、私がいつ保健室に来ても文句言わないでくださいね」


「わかった。約束する」


その答えにうなずいて、私は保健室を出た。