「そう言えば、夕方からもう晴れてたっけ」


雨が好きってわけじゃない。


でも、今は星空って気分じゃなかった。


きれいな星空は、なぜか私を余計に悲しくさせた。


離婚。


その二文字が、ぐるぐる私の頭の中を回ってた。


はい、そうですか。


したいならしてください、離婚。


そんな風には、言えないよ。


あてもなく歩いてた私は、ふと顔を上げた。


「あれ?」


一本道を間違えたみたいだった。


いつも心葉を連れて歩くのは、若い人が多い街の方。


でも今私が歩いてるのは、夜になるとお酒を飲むところが一気に開店する街の方。


そう、ホストやホステスさんがたくさんいるところ。