心~保健室の先生と私~

「そうですか。愛花の母親です。お世話になりました」


「いえ。これも仕事ですから」


「愛花、先生にお礼は言ったの?」


石川は、母親の言葉を無視するように家に入って言った。


「すみません。お礼も言えない子で」


石川の母親は、俺に謝りながら石川が歩いて行った後を目で追った。


「じゃあ、僕もこれで失礼します」


「ほんとにすみません」


俺は、石川の母親に頭を下げて車を発進させた。


関係がよくないのか?


石川と母親。


それが、石川の悩んでることか?


それだけじゃない気がする。


もっと大きなものを、石川は背負ってる。


そんな感じがした。