心~保健室の先生と私~

車から出て、先生の方を見た。


「大丈夫だよ。先生に押し付けたりしないからさ」


「押し付けるってなにを?」


先生と目が合った。


「なんでもない。忘れて?」


車のドアを閉めるとき。


「愛花?」


玄関の方から、私を呼ぶ声がした。


「お母さん」


仕事から帰ってたんだ。


少しだけ開いたドアから、石川と誰かが話してる声がした。


車のエンジンを切って、俺も外に出た。


「愛花、どこの人?」


「保健室の先生」


「佐野です。石川さんに熱があったので、送らせてもらいました」